iSCSI LUN
iSCSI LUN (論理ユニット番号) は複数の iSCSI Target にマッピングして、読取りや書込みなどのストレージ操作を行うために使用できます。DiskStation には最大 10 個または 512 個の iSCSI LUN* を作成できます。
注:サポートされる iSCSI LUN の数は、DiskStation/RackStation のモデルにより異なります。詳しい製品仕様については、Synology のウェブサイトをご覧ください。
Synology DiskStation は3種類の iSCSI LUN を提供します:
用語説明:
- Thin Provisioning:Thin Provisioning は、ストレージスペースを必要なときに必要なだけ割り当ててストレージを最適化する方法です。この設定は、iSCSI LUN (通常ファイル)でのみ利用可能です。
- VMware VAAI:Array Integration (VAAI) の VMware vStorage API は、仮想ストレージ アレイでの標準作業を VMware vSphere 環境の iSCSI デバイスに渡すことで、ストレージの性能を高めます。
- iSCSI Target のマッピング:iSCSI LUN をひとつ、または複数の iSCSI Target にマッピングします。
iSCSI LUN を作成する:
- [作成] をクリックします。
- 作成する iSCSI LUN タイプを選択します。
- ウィザードに従って処理を終了します。
注:高度な LUN 機能は、iSCSI LUN の初期構築時にしか有効にすることができません。後からこの設定を変更することはできません。
iSCSI LUN を削除する:
iSCSI LUN を削除すると、iSCSI LUN 上のデータもすべて削除されます。iSCSI LUN とマップされている iSCSI Target との接続も失われます。
- 削除する iSCSI LUN を選択します。
- [削除]をクリックします。
- [キャンセル] をクリックすると処理を中断し、[OK] で続行します。
注:DiskStation 上の VAAI LUN を削除しても、すぐにディスク スペースが空けられるわけではありません。データはシステムに確保されている @EP_trash というフォルダに移され、1 つずつ削除されます。例えば DiskStation から 100 GB VAAI LUN を削除した場合、ディスク ボリューム上の 100 GB が完全に開放されるには約 15-20 分かかります。
iSCSI LUN を編集する:
- 編集する iSCSI LUN を選択します。
- [編集] をクリックします。
- プロパティおよびマッピングで環境を設定します。
- [OK] をクリックして、設定を保存します。
注:iSCSI LUN の容量を変更する際にデータを損失しないように、現在のサイズより大きい容量にしか変更できないようになっています。
iSCSI LUN のスナップショットを撮る:
iSCSI LUN の撮影では、ある瞬間が撮影され、iSCSI LUN の読み取り専用コピーが作成されます。
- 撮影したい iSCSI LUN を選択します。
- [スナップショット] をクリックし、[スナップショットを撮影] を選択します。
- スナップショットの説明を入力し、[OK] をクリックします。
iSCSI LUN を修復する:
iSCSI LUN のデータを復元するために、スナップショットを1 つ選択します。
- 復元する iSCSI LUN を選択します。
- [スナップショット] をクリックし、[スナップショット マネージャ] を選択します。
- 復元ポイント (時点) となるスナップショットを選択し、[復元] をクリックします。
iSCSI LUN をクローンする:
iSCSI LUN の書き込み可能なコピー、または iSCSI LUN スナップショットを作成します。
- 左側のパネルから iSCSI LUN を選択します。または、スナップショット マネージャ から iSCSI LUN を選択します。
- [クローン] をクリックします。
- 指示に従って手続きを完了します。
注:
- LUN スナップショット/復元、およびクローン機能は、高度な LUN 機能を備えた iSCSI LUN でしか使用できません。
- スナップショットを撮影、またはクローンを作成したとき、ステータスが 異常/クラッシュ になってしまった場合は、このスナップショット/クローンを削除して、もう一度撮影/作成し直してください。
- クローン/復元、またはスナップショットを撮影しようとしている LUN に iSCSI セッションが割り当てられている場合は、手続きを開始する前に、データの不整合を防止するためにイニシエータからログオフして、関連するアプリケーションをすべて終了する必要があります。
- スナップショットを撮影した後で LUN に加えられた変更は、このスナップショットで LUN を復元しても、その部分の内容は反映されません。
- iSCSI LUN の状態が 利用不可 になった場合は、iSCSI LUN にアクセスしようとしてデータ関連のエラーが発生したことを意味しています。システム上でのデータ消失を防止するために、この iSCSI LUN には一時的にアクセスできなくなります。早急に Synology にサポートを依頼してください。