全般

DiskStation上で簡単にデータの共有や管理を行えるように、Synology DSMには3種類のボリュームが提供されています:SHRボリューム、RAID上の単一ボリューム、RAID上の複数ボリュームの3種類です。SHRはボリューム (またはディスクグループ) を作成するための最も簡単な方法です。RAID上の単一ボリュームは、選択したハードディスクのすべてのスペースを利用してそれらの一番上に直接作成されます。一方、RAID上の複数のボリュームは、1台のハードディスクから複数のハードディスクで構成されるディスクグループの一番上に作成され、ディスクグループにまだ使用可能なスペースがある場合はボリュームを拡張することができます。

ボリューム/ディスクグループを作成する場合は、それらのRAIDタイプを選択する必要があります。ボリューム/ディスクグループを作成する際に選択した RAID タイプに基づいて、異なるレベルのデータ保護が提供されます。Synology DiskStation は次のタイプのRAIDに対応しています:

  1. Synology Hybrid RAID* (クイックモード):異なるサイズのハードディスクを組み合わせる場合、ボリューム/ディスクグループのサイズを最適な状態に割り当てます。SHRボリューム/ディスクグループが2台または3台のハードディスクで構成されている場合は、どのハードディスクが故障してもデータの統合性は保持されます。SHRボリューム/ディスクグループが4台以上のハードディスクで構成されている場合は、1台あるいは2台のハードディスクが故障した場合はデータの統合性は保持されます。
  2. Basic:1台のハードディスクのみを使用して、データ保護メカニズムを持たないボリューム/ディスクグループを構築します。
  3. JBOD*:2台以上のハードディスクを組み合わせてボリューム/ディスクグループを構築します。使用可能なボリューム/ディスクグループの容量は、構成されたディスクの合計容量と同じです。JBODでは、サイズが異なるハードディスクを組み合わせることができます。
  4. RAID 0*:2台以上のハードディスクを組み合わせて、データ保護メカニズムを持たないボリューム/ディスクグループを構築します。構成ディスクのいずれかが故障した場合は、そのボリューム/ディスクグループのデータは失われます。使用可能なボリューム/ディスクグループの容量は、構成されたディスクの合計容量と同じです。
  5. RAID 1*:2台から4台のハードディスクを組み合わせてボリューム/ディスクグループを構築します。システムは同じデータを各ハード ディスクに書き込みます。最低でも1台のディスクが正常であれば、データの統合性は維持されます。使用可能なボリューム/ディスクグループの容量は、構成ディスクのうち最も小さいもののサイズと同じです。
  6. RAID 5*:少なくとも 3 台のハードディスクを組み合わせて 1 つのボリューム/ディスクグループを構築します。構成ディスク全体でデータとパリティ情報が統一されます。そのため、組み合わせたディスクのいずれかに支障が生じた場合に、システムは別のディスクのパリティ情報を使用して再構築できるのでデータの整合性が保護されます。ボリューム/ディスクグループの使用可能な容量= (最小ハードディスクの容量) x (ハードディスクの数 - 1)
  7. RAID 5+Spare*:4台以上のハードディスクを組み合わせてボリューム/ディスクグループを構築します。ディスク 1 台をホットスペアディスクとして使用し、残りのディスクで RAID 5 ボリューム/ディスクグループを構成します。RAID 5 ボリューム/ディスクグループのいずれかのディスクが故障すると、ホットスペアディスクを RAID 5 ボリューム/ディスクグループに自動追加してデータの整合性を保ちます。ボリューム/ディスクグループの使用可能な容量= (最小ハードディスクの容量) x (ハードディスクの数 - 2)
  8. RAID 6*:少なくとも 4 台のハードディスクを組み合わせて 1 つのボリューム/ディスクグループを構築します。構成ディスク全体でデータとパリティ情報が統一されます。そのため、組み合わせたディスクの2台に支障が生じたとしても、システムは別のディスクのパリティ情報を使用して再構築できるのでデータの整合性が保護されます。ボリューム/ディスクグループの使用可能な容量= (最小ハードディスクの容量) x (ハードディスクの数 - 2)
  9. RAID 10*:4台以上のハードディスクを組み合わせてひとつのボリューム/ディスクグループを構築します。ディスクの数は偶数でなければなりません。RAID 10はRAID 0のパフォーマンスとRAID 1レベルのデータ保護機能を持っています。ボリューム/ディスクグループの使用可能な容量= (最小ハードディスクの容量) x (ハードディスクの数/2)

注:

ボリューム

必要に応じて、異なるタイプのボリュームを作成するよう選択できます。

ディスクグループ*

ディスクグループは1台のハードディスクから複数のハードディスクにいたるまで、異なるRAIDレベルで構成されます。この機能には次のような利点があります:

注:この機能は、2つのベイがある Synology DiskStation でのみ使用可能です。