共有フォルダ同期
共有フォルダ同期を使用すると、LAN またはインターネットを介して共有フォルダをある DiskStation (同期元)から別の DiskStation (同期先)へ同期することができます。これは共有フォルダを元に機能します。同期する際、同期先の DiskStation に同じ名前を持つフォルダが既に存在する場合は、同期先のそのフォルダは名前が"xxxxxx_1"("xxxxxx"には元のフォルダ名が入ります)に変更されます。同じ名前のフォルダがない場合は、相当するボリューム、または最初に有効なボリュームに作成されます。同期先 DiskStation のこのフォルダにアクセスするための権利は、デフォルトで設定されます。つまりこのフォルダには権利が何も指定されていないということになります。
初めて同期するときには、共有フォルダ同期サービスは選択した共有フォルダを完全に同期します。その後は、変更したファイルだけが同期されます。ソースから削除されたファイルは保存先からも削除されます。
サービスを開始する
- 共有フォルダの同期を有効にする:同期先 DiskStation でこのサービスを有効にする必要があります。これを行うには、[メインメニュー] > [コントロールパネル] > [ネットワークバックアップ]を選択します。共有フォルダの同期サービスタブで共有フォルダ同期サービスを有効にするにチェックマークを付けて、このサービスを有効にします。
- 同期元から同期先 DiskStation へ共有フォルダを接続する: 1 つの同期元から多数の同期先サーバーへ、共有フォルダを同期することができます。共有フォルダ同期には DSM 4.1 以降のバージョンで、複数のクライアントに共有フォルダを 1 台の DiskStation に同期させる、複数ソースの共有フォルダ同期機能が備わっています。複数のクライアントが同時に 1 台の DiskStation に同一共有フォルダを同期しようとすると、競合が発生するため、共有フォルダのリンクを一度解除しなければ、別のクライアントがこのフォルダを同期先に同期することはできません。共有フォルダのリンクを解除するには、[共有フォルダ同期サービス] タブを開き、[接続リスト] をクリックして接続を選択し、同期先で [リンク解除] をクリックします。
以上で同期元から同期先 DiskStation へ共有フォルダを同期することができます。次のセクションの手順に従って、作業を続けてください。
同期タスクの管理
共有フォルダの同期ウィザードにより、同期タスクを簡単に作成することができます。
同期タスクを作成する:
- [メインメニュー] > [バックアップと復元] を選択します。次に[共有フォルダの同期]タブをクリックします。
- [作成] をクリックします。
- タスクの名前を入力します。
- 同期したい共有フォルダを選択します。下のチェックボックスにマークを付けて確定し、[次へ]をクリックします。
- 同期先と次の同期オプションの設定:
- 転送時の暗号化を有効にする:転送中にデータを暗号化します。この場合は安全面に優れ、暗号化モードでは性能が高くなります。必要に応じて選択することができます。
- 転送時の圧縮を有効にする:転送中にデータを圧縮します。ネットワークの帯域は節約できますが、CPU の負荷が高くなります。
- ブロックレベルの同期を有効にする:ファイル全体ではなく、変更があったデータだけを転送します。ネットワークの帯域は節約できますが、CPU の負荷が高くなります。
- タスクの予定を設定:
- [number] 時間毎に同期を行う または [number] 分毎に同期を行う:一定間隔(分単位または時間単位)で同期を行います。時間は真夜中からカウントされます。また間隔を 24 時間以上にすることはできません。
- 毎日 (hh:mm) 時に自動同期を行う:特定の時間に毎日同期を行います。
- 手動で同期:手動で同期を行います。
- 変更時に同期する:同期の共有フォルダに変更が加えられると、直ちに同期を行います。
- [適用] をクリックします。すると指定したスケジュールで行う同期タスクがタスクリストに表示されます。
同期タスクを管理する:
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タスクリストからタスクを選択します。
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以下のいずれかを行います。
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タスクを編集するには [編集] をクリックします。
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タスクを削除するには [削除] をクリックします。
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同期が行われない場合は、[今すぐ同期] をクリックすると直ちにタスクが実行されます。
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同期が行われている場合は、現行のタスクを中止するには [キャンセル] をクリックします。
注:同期タスクのスケジュールが 変更時に同期する に設定されている場合は、現行のタスクを中止するには [キャンセル] をクリックします。ただし、同期タスクが監視する共有フォルダのコンテンツに変更が加えられた場合は、共有フォルダの同期がタスクを再開します。
-
すべてのデータを同期するには [完全同期] をクリックします。共有フォルダの同期が初回は完全同期を行い、それ以降は変更された部分だけが同期されます。このボタンをクリックすると、再びすべてのデータを手動で同期することができます。
その他の情報
- タスク名は 1 から 32 の Unicode 文字で設定し、次の文字を使用することはできません:
! " # $ % & ' ( ) * + , / : ; <= > ? @ [ ] \ ^ ` { } | ~
- 共有フォルダを ext4 から ext3 までのファイルシステムで共有する場合は、タスクに 32,000 個以上のフォルダがあると、エラーが発生する場合があります。
- 同期先の DiskStation にある共有フォルダが、以前に他の DiskStation と同期されている場合、共有フォルダ同期はフル同期を行います。
- 共有フォルダ同期タスクを実行するには、同期先 DiskStation の管理者の権限が必要です。その管理者のアカウントのパスワードがあるか、あなたが管理者グループの 1 人である必要があります。
- インターネットを介して DiskStation と同期する場合は、外部 IP アドレスまたはそのホスト名でサーバー名を使って入力することができます。ただし、ホスト名を入力する場合は、名前は「www.synology.com」などのように、FQDN (Fully Qualified Domain Name) フォーマットで入力しなければなりません。
- ポート転送については、共有フォルダ同期は暗号化転送を行う場合はポート 22 を使用し、非暗号化転送を行う場合はポート 873 を使用します。
- 共有フォルダの同期は外付けストレージデバイスに対応してません。
- 暗号化した共有フォルダは、目的地に暗号化キーを使って手動でマウントする必要があります。
- 選択した共有フォルダに変更が加えられていなければ、指定した時間に行われる共有フォルダの予約同期は実行されません。
- 最大限に性能を発揮できるように、各同期タスクに含める共有フォルダは 200 個以下にしてください。